ブラウザ・トラッキング

サードパーティ Cookie

約 4 分で読めます

サードパーティ Cookie とは

サードパーティ Cookie とは、ユーザーが訪問しているサイト (ファーストパーティ) とは異なるドメインによって設定される Cookie です。

たとえば、ニュースサイト A を閲覧しているとき、そのページに埋め込まれた広告ネットワーク B の広告バナーが、広告ネットワーク B のドメインで Cookie を設定します。この Cookie がサードパーティ Cookie です。ユーザーが別のサイト C を訪問した際にも同じ広告ネットワーク B の広告が表示されると、先ほどの Cookie が読み取られ、「サイト A とサイト C の両方を訪問した」という行動履歴が記録されます。

この仕組みにより、広告ネットワークはユーザーのサイト横断的な閲覧行動を詳細に把握し、興味関心に基づいたターゲティング広告を配信しています。

主要ブラウザの対応状況

Safari
2017 年から ITP (Intelligent Tracking Prevention) を導入し、サードパーティ Cookie をデフォルトで完全ブロック。最も早く対応したブラウザ。
Firefox
ETP (Enhanced Tracking Protection) により、既知のトラッカーのサードパーティ Cookie をデフォルトでブロック。Total Cookie Protection で Cookie をサイトごとに分離。
Chrome
世界シェア約 65% を持つ Chrome は、サードパーティ Cookie の廃止を段階的に進行中。代替技術として Privacy Sandbox を開発。
Brave
デフォルトですべてのサードパーティ Cookie とトラッカーをブロック。最も厳格なプライバシー設定。

サードパーティ Cookie 廃止後の代替技術

サードパーティ Cookie の廃止に伴い、広告業界は代替のターゲティング手法を模索しています。

  • Topics API (Privacy Sandbox): Google が提案。ブラウザがユーザーの閲覧履歴からトピック (興味カテゴリ) を推定し、広告主に提供する。個別のサイト閲覧履歴は共有されない。
  • ファーストパーティデータ: 自社サイトで直接収集したユーザーデータ (会員登録情報、購買履歴等) を活用する手法。サードパーティに依存しないため、Cookie 規制の影響を受けない。
  • コンテキスト広告: ユーザーの行動履歴ではなく、閲覧中のページの内容に基づいて広告を配信する手法。プライバシーへの影響が最も少ない。
  • サーバーサイドトラッキング: トラッキングピクセルのリクエストをサーバー側で処理し、ブラウザの Cookie 制限を回避する手法。プライバシー上の懸念は残る。

ユーザーとしての対策

サードパーティ Cookie による追跡を防ぐには、以下の対策が有効です。

  • ブラウザ設定でブロック: Chrome では「設定」→「プライバシーとセキュリティ」→「サードパーティ Cookie」からブロックを有効にできます。Safari と Firefox はデフォルトでブロック済みです。
  • 広告ブロッカーの導入: uBlock Origin などの拡張機能は、広告ネットワークのドメインへのリクエスト自体をブロックするため、Cookie 以外のトラッキング手法も防げます。
  • Cookie の定期削除: ブラウザの設定で Cookie を定期的に削除するか、Cookie AutoDelete などの拡張機能で自動削除を設定します。

ただし、サードパーティ Cookie をブロックしても、ブラウザフィンガープリントトラッキングピクセルなど、Cookie に依存しない追跡手法は防げません。複数の対策を組み合わせることが重要です。

よくある誤解

サードパーティ Cookie が廃止されればオンライン追跡はなくなる
サードパーティ Cookie は追跡手法の 1 つにすぎません。ブラウザフィンガープリント、トラッキングピクセル、サーバーサイドトラッキングなど、Cookie に依存しない追跡技術は引き続き使用されます。
サードパーティ Cookie をブロックすると Web サイトが正常に動作しなくなる
サードパーティ Cookie はほとんどが広告・トラッキング目的です。ブロックしても大半のサイトは正常に動作します。まれにログイン連携や埋め込みコンテンツに影響が出る場合がありますが、個別に例外設定で対応できます。

ファーストパーティ Cookie とサードパーティ Cookie の違い

ファーストパーティ Cookie

訪問中のサイト自身が設定。ログイン維持や設定保存など基本機能に使用。サイト横断の追跡には使えない。ブラウザでブロックされにくい。

サードパーティ Cookie

訪問中のサイトとは別のドメインが設定。広告ターゲティングやサイト横断追跡に使用。主要ブラウザで段階的に廃止が進行中。

関連用語

関連記事