VPN を使ったらブロックされた
VPN を使ってプライバシーを守ろうとしたら、「VPN の使用が検出されました」「アクセスがブロックされました」と表示された経験はありませんか? なぜ一部のサイトは VPN を嫌うのでしょうか。
VPN をブロックする理由
動画配信サービス (Netflix、Disney+ など)
映画やドラマの配信権は国ごとに契約されています。日本で配信権を持っていない作品は、日本からはアクセスできません。VPN で別の国のサーバーを経由すれば、その国のコンテンツにアクセスできてしまうため、配信サービスは VPN を検出してブロックします。
Netflix は VPN 対策に最も積極的で、既知の VPN サーバーの IP アドレスのリストを常に更新しています。
銀行・金融サービス
不正アクセス防止のため、VPN 経由のアクセスをブロックまたは追加認証を要求します。普段と異なる国からのアクセスは不正ログインの兆候と判断されるためです。
オンラインゲーム
VPN を使うと通信の遅延が増加し、他のプレイヤーに不公平な影響を与える場合があります。また、地域限定のイベントやアイテムを不正に取得する行為を防ぐ目的もあります。
チケット販売サイト
転売目的のボットが VPN で IP アドレスを変えながら大量購入するのを防ぐため、VPN をブロックします。
VPN はどうやって検出されるのか
- IP アドレスのブラックリスト: 有名な VPN サービスのサーバー IP アドレスはデータベース化されている。IP アドレスがリストに載っていればブロック
- 同一 IP からの大量アクセス: VPN サーバーは多数のユーザーが共有するため、1 つの IP アドレスから不自然に多くのアクセスが来る
- IP アドレスと位置情報の不一致: ブラウザの位置情報 (GPS) はアメリカなのに、IP アドレスは日本 - この矛盾で VPN 使用が検出される
- DNS リーク: VPN を使っていても、DNS クエリが VPN を経由せずに ISP に送られてしまう場合がある
- プロトコルの特徴: VPN プロトコルごとに通信パターンが異なり、DPI (ディープパケットインスペクション) で VPN 通信を識別されることがある
VPN を使うこと自体は違法?
日本を含むほとんどの国では、VPN の使用自体は合法です。ただし、VPN を使って行う行為が違法であれば、当然その行為は違法です。
- 合法: プライバシー保護、公共 Wi-Fi でのセキュリティ確保、リモートワーク
- グレー: 地域制限コンテンツへのアクセス (サービスの利用規約違反になる場合がある)
- 違法な国: 中国、ロシア、北朝鮮、イラクなど一部の国では VPN の使用自体が制限または違法
まとめ
VPN がブロックされるのは、配信権の保護、不正アクセス防止、ボット対策など、サービス側に正当な理由があるためです。VPN の使用自体は日本では合法ですが、サービスの利用規約に違反する場合があります。IP 確認さんで VPN 接続時の IP アドレスを確認すると、VPN サーバーの所在地の IP アドレスが表示されます。
VPN とアクセス制限の仕組みを学びたい方には、ネットワークセキュリティの入門書が参考になります。