IP アドレスを「住所」で説明する
IP 確認さんにアクセスすると表示される数字の羅列 - それが IP アドレスです。「IP アドレスはインターネット上の住所」とよく言われますが、もう少し正確に、分かりやすく説明してみましょう。
郵便の仕組みで考える
手紙を送るとき、封筒に「送り先の住所」と「差出人の住所」を書きます。インターネットの通信もまったく同じです。
- あなたの IP アドレス = 差出人の住所。「返事はここに届けてね」
- Web サイトの IP アドレス = 送り先の住所。「このサーバーにリクエストを届けてね」
ブラウザで Web サイトにアクセスすると、あなたのデバイスは「私の IP アドレスは 203.0.113.42 です。google.com のページをください」というリクエストを送ります。Google のサーバーは、203.0.113.42 宛にページのデータを返送します。
IP アドレスがなければ、サーバーは「誰に返事を送ればいいか」が分からず、通信が成立しません。
IPv4 と IPv6 - 2 種類の住所体系
IPv4 (例: 203.0.113.42)
1981 年に設計された、4 つの数字をドットで区切った形式。0.0.0.0 から 255.255.255.255 まで、約 43 億個の住所があります。しかし、世界中のデバイスが増えすぎて、2011 年に新規の割り当てが枯渇しました。
IPv6 (例: 2001:0db8:85a3::8a2e:0370:7334)
IPv4 の枯渇に対応するために設計された新しい形式。約 340 澗 (340 兆の 1 兆倍の 1 兆倍) 個の住所があり、地球上のすべての砂粒に IP アドレスを割り当てても余るほどです。
IP アドレスは「自宅の住所」ではない
よくある誤解ですが、IP アドレスから自宅の住所が特定されることは通常ありません。
- IP アドレスから分かるのは、ISP の接続拠点のおおよその位置 (市区町村レベル)
- 自宅の住所を特定するには、ISP に対する法的な開示請求が必要
- ISP は裁判所の命令なしに個人情報を開示しない
IP アドレスは「東京都渋谷区の NTT ドコモのユーザー」程度の情報であり、「渋谷区神宮前 1-2-3 の山田太郎さん」までは分かりません。
IP アドレスは変わる
多くの家庭のインターネット接続では、IP アドレスは固定ではなく、ISP から動的に割り当てられます。
- ルーターを再起動すると IP アドレスが変わることがある
- 機内モードのオン/オフで携帯回線の IP アドレスが変わることがある
- カフェの Wi-Fi に接続すると、そのカフェの IP アドレスが使われる
- VPN を使うと、VPN サーバーの IP アドレスに変わる
IP 確認さんに何度かアクセスして、IP アドレスが変わるかどうか試してみてください。
まとめ
IP アドレスは「インターネット上の住所」で、通信の送り先と返送先を特定するために必要です。自宅の住所とは異なり、市区町村レベルの位置しか分からず、法的手続きなしに個人を特定することはできません。IP 確認さんで自分の IP アドレスを確認して、どんな情報が読み取れるか見てみてください。
IP アドレスとネットワークの基礎を体系的に学びたい方には、ネットワーク入門書が参考になります。